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購買部入って、スヅが取っておいてくれた焼きそばパン貰って、あと、サンドウィッチとコーヒー牛乳足して、会計済ませた。
すぐ側の飲食室に二人で移動してる時、
「仲良(い)んね?」とスヅが一言だけ呟いた。
スヅの鼻が、ほんのちょっとだけ、ツンとしとる。でも、余所余所(よそよそ)しくならんように気を払ってる感じで・・・。
スヅ、不安がっとる?
そうか、スヅは今のオレを知らんのな。
何気ない言葉に時間の開きを感じた。
「大丈夫。シバ、昔、オマエに酷いこと言ったけど、あの時、謝っとったし・・・。オマエのコト、噂にならんように、上手く仲間に言ってくれてたんよ。
オマエは嫌かもじゃけど、アイツ、ええ奴よ?」
「ん・・・。
それはあくまでも『りょーちんに』、じゃけどね。」
「なに?」
「奈良柴(ナラシバ)君は、りょーちんにエエヒトなんよ。」
「どういう意味?」
「じゃけ、僕への親切じゃないじゃろ?
・・・も、ええわ。」
スヅはぷいっと顔をそむけた。
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