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そんなあたしに、凪さんはやさしく微笑んだ。
そしてあたしの肩にそっと腕を回して抱き寄せると、そのままその胸に閉じ込める。
そんなことをされてしまうと、あたしの心臓はどきんっどきんっと大きな音を鳴らし始める。
「彩葉」
「は、はい」
あたしの髪に顔を埋めながら発された声は今までに聞いたことがないくらいに凄く甘くて、身体中に響いてくる。
そのせいでそれに返事をしたあたしの声はちょっと裏返ってしまった。
そんなあたしに、凪さんはふっと笑う。
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