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ハンター仲間が魔物を退治するんだと意気込んでいた。
だが彼等は森に入って行ったきり帰って来ずに、数日後にはやはりボロボロの状態で森の入口付近に遺体となって捨てられていたそうだ。
その頃俺は、森に行くのを拒否した為に恩知らずと殴られたので、街を出ていた。
森の奥に帰ろうと、ハンター達の行った道とは別の道を通る為にフラフラ歩いている所を、今度は年配の女性に拾われた。
そして隣街のあの街に連れて来られ、怪我の手当をしてくれて、俺を引き取ってくれると言った。
何でも、宿屋を営むこの女性は、昔に息子を亡くしていて手伝いと跡取りが欲しいのだとか。
なのでそれを了承すると、手伝いをしながらまた学校に通わせて貰った。
そして少ししてから、客からあの街が魔物達の怒りを買い襲われて壊滅した、と聞かされた。
彼処に居たままだったら、俺も死んでいただろう。
魔物が見逃してくれても、それを知られたら人間に殺される。
俺は悪運は強いらしい。
宿屋の仕事は辛かったが女将さんは良い人で、俺は再び幸せな時間を過ごしていた。
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