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食事を終えた所で、少年の父親に改めて自分をどうするのか聞いてみる。
すると、彼もまたキョトンとして首を傾げた。
は?
「まさか無計画?」
恐る恐る聞いてみると、コクリと頷かれた。
……まあ、良いか。
取り敢えず動ける様になったら、また森に行けば生きられる。
今は生きる事に意味を見出だせないけど、生かされたなら、何か意味があるんだろう。
そう思い、なら、と切り出した。
「体力が戻るまで置いてくれませんか?今放り出されても死ぬし、それならあのまま見捨ててくれた方が有り難かったし。動ける様になったら何とか自力で生きていきますから」
俺の言葉に驚いたのは男性の方。
「は?放り出す訳が無いだろうが!お前はもうウチの子だよ!お前、名前は?俺はゲン。此方が息子のダン」
慌てて家族宣言して、名を教えてくる。
しかし名前か、どうしよう。
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