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取り敢えず生みの親に森に捨てられた事にして、魔法使いについては隠して、これまでの事を話した。
「俺を最初に拾った人は昔飼ってた犬の名前だってレリオって呼んだし、次に拾った人は死んだ息子の名だってアズールって呼んだ。本当の名は覚えてない。好きに呼んで良い」
本当の名は言ったら不味いから忘れたフリをした。
「なんだよ、犬の名とか死んだ息子の名とか……なら、今日からお前は『バン』だ。よろしくな、バン」
「よろしく」
バンと言う名を貰って、俺はゲンさんとダンと暮らす事になった。
ダンの母親は流行り病で亡くなったそうだ。
それから3日で動ける様になり、家事を手伝って一週間ですっかり元気になった。
なのでダンの通ってる学校に一緒に通わせて貰う事になった。
ダンとは直ぐに打ち解けて、仲良くなった。
弟が欲しかったと言うから、兄貴、と呼んでやれば凄く嬉しそうにして、俺の面倒を見ようとした。
兄弟は居なかったし、学校で仲良くなっても一緒に遊んだりする暇は無かったから、家事の合間に一緒に遊んだり勉強したりと、楽しい日々を過ごせた。
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