これまでの事

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次に目を開けた時には絶対に天国か地獄だと思った。 なのに此処は何処だ? 薄暗い場所だけど俺はベッドに寝かされていて。 木の香りに包まれている事から、此処が誰かの家なんだろうな、と推測できる。 俺はまだ生きてるのか。 だって死んだならこんなに身体が重いなんて感じない筈。 身体のあちこちが痛んだりしない筈。 顔見知りのおじさんは、死んだら何も感じなくなるんだと言っていた。 だから早く死にたい、と。 だけどおじさんは、死ねない、とも言った。 離れ離れになってしまった家族が居るのだ、と、あの場所に帰りたいんだ、と。 だから、帰る場所も待っていてくれる人も居ない俺は、死んでしまえばこの生活から楽になれるんだ、と思い、抗うのを止めた。 もう直ぐだと思ったのに、何で俺はまだ生きているんだ?
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