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カッチ、カチ…
煙草に火をつける。
「ふぅ…」
今は分煙の時代、喫煙所にて。
スマホ片手に一服。そんな中、タイミング良くスマホが鳴る。
「眼鏡…?」
思わず声がもれる。
「もしもし、どうした?」
『すみません、今大丈夫でしょうか?』
「大丈夫だけど」
『今日その、お仕事どれくらいで、終わりそうでしょうか?』
「別に普通じゃね?」
『そ、そうですか…』
「言いたいことがあるなら言えよ」
歯切れが悪い。
コイツはまだ俺に気を使っている。それがヒシヒシと伝わって来るんだ。
『あの…僕ちょっと遅くなりそうで、その…』
「チビのことか?」
『はい…』
「迎えに行けばいいんだな?」
『すみません…』
「謝んなよ、別に仕事なら仕方ねぇだろ?俺は別に今日は早上がり出来そうだしダメならダメって言うし」
『…すみません』
イライラ倍増だ。
そりゃあ妹と兄である俺に気を使うのは当たり前だけど、毎回その気の使い方がカンに触るんだよ。
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