2話

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家に帰ってからささっと飯を作ってチビと2人で眼鏡の帰りを待っていた。それでもさすがに8時半になったところで麻婆豆腐を温め直す。 「チビ、帰ってこねぇから先に食うぞ」 「あーい」 これは俺のミスだ。 電話して来た時に飯はいるかいらないかを聞いておくべきだった。そうすればこういう無駄な時間を作らないで済む。 別にわざわざ3人揃って食う必要なんてねぇし俺からしたらただの居候。 なんとも言えないモヤモヤした感情をそのままに温まった麻婆豆腐とサラダ、惣菜で買った春巻きとコロッケを並べた。 するとタイミングぴったしに玄関の方からガチャンと音がなり、ドタドタとうるせぇ足音がした。 「お、遅くなりました!」 現れたのはもちろん眼鏡で、何をそんなに爆速したのか汗だくだった。 「パパおかえりぃ~」 「奈々ちゃんただいま!おにいさん、奈々ちゃんのお迎え行っていただきありがとうございます」 「別に…それよかお前汗かきすぎ、さっさと着替えて飯にするぞ」 「はい!」
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