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俺は今妹の旦那とその娘と暮らしている。
妹の旦那、安田晴彦はとにかくドジでお人好しなマイペース男。そんでその娘の安田奈々はそれはもう誰に似たのかお転婆過ぎるガキ。
二人の面倒を見る俺の身を案じてほしいものだ。
「うわーおにいさんは料理もお上手ですね」
「今どきフツーだろ?」
「いえいえ!素晴らしいです」
煽てても何も出ねぇつの。
目をキラキラさせる眼鏡とその隣にちょこんと座るその子供。別に今まで接点がなかったわけじゃねえが、今まで連んだことのねぇタイプだからショージキ扱いがよう分からん。
そんで俺は子供が大の苦手なのだ。
「はんばーぐ!たまごやき!」
「奈々ちゃん、それは卵焼きじゃなくて目玉焼きだよ」
「おめめ?」
「そうそう、黄身と白身が共に平円状になった見た目が目玉のようにみえることからそう呼ばれるようになったんだよ」
「へいえんってなぁに?」
「平円状っていうのは…」
「やめとけ、チビに分かるかよ。さっさと食え」
少しシュン…とした表情をした後、眼鏡はハンバーグを食べ始めた。
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