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◇
「篠宮さん、ご飯ですか?」
「ん?あー本田か。お前も来るか?」
「いいんすか!?」
「いつもの定食屋だけどな」
「やっほい」
会社の後輩、本田康介を引き連れて俺はオフィスを後にする。
俺が勤めるのはスタースタイル株式会社と呼ばれる大手企業。ファッション関連の主にファッション通販サイトをメインに運営している。
「今日の日替わりなんでしょうね」
「ナスの肉味噌和え定食」
「正解は~」
楽しそうに駆け出した本田はお店の外の看板を確認すると俺に大きなマルを両手で作った。
「さすがオレの先輩」
「暑苦しい、さっさと入れ」
嫌な顔をしても全く気にした様子はなく、店内へと入っていく。俺もそれに続いて店内に入ると冷房の風が吹いた。
「あら、いらっしゃい」
陽気なおばさんの声に会釈だけで済ませて二人掛けに座った。
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