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『兄貴、アタシの彼氏の晴彦くんです』
突然妹が家に押しかけて来たと思ったら冴えない眼鏡が隣にいた。俺は反射的にそいつを睨む。
『ど、どどどどうも!千晃さんとお、お付き合いさせていただいております、安田晴彦と申します!』
『…あっそ』
『もー兄貴!絶対寝起きでしょ?ご飯食べた?』
『…いや』
『よっし!ジャーン!そんなことだと思って色々買って来ました!お昼作るから入れて』
スーパーの袋妹は俺に見せつけ、俺の答えを待つ前にズカズカ部屋に入っていく。妹の言うように寝起きだった俺は覚醒していない脳のままそれを許した。
『ちょ、ちょっとちーちゃん!』
図々しい妹が先に部屋に入ったことで一人取り残される眼鏡。
なっさけねぇ面。
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