第二話 《空手家の復活》

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7月27日18時40分。 夕焼け空から星空に変わった。 幸子さんが「誰かきます…」と、私達の方に懐中電灯の灯りが近づいていた。 愛さんが「反対側からも誰かくる…」と。 無人島の頂上には誰か隠れているとは思うはずだと私は思った。 幸子さんが「バラバラで逃げる…それとも3人で逃げる…」と、愛さんが「3人で逃げた方がいいよ…」と、泣き出しそうだった。 私が愛さんの背中に手を置くと愛さんが「私…処女なの…犯される時って痛いんでしょう…」と、幸子さんが「処女か…痛かったな…高校生の時…」と、愛さんが「こんなところで犯されるの嫌よ!…せめて処女はベッドの上がいいよ…」と。 私が愛さんに「私と幸子さんは陸上選手よ…着いてこれる…」と、「私だってレスリング選手よ走り込んでいるわよ…」と。 でも愛さんは筋肉質だ…私達みたいには走れないと思った。 北と南から頂上に男達が上がってくるから私達は広い東側に駆け降りた。 男達の声がした「東だ!東に逃げたぞ!」と。
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