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「彼らはクラスで『キモい』『変態』などと蔑まれて、日陰の道を歩いていて来た者達だ。だが、こうして見ると実に輝いていると思わないか?そんな侮蔑の言葉など微塵も感じさせないくらい必死に活動に取り組んでいるじゃないか」
実際にキモいし変態じゃねえか!
どこが輝いてんだよ!
確かに汗をかいてキラキラしてるけどよ!
「ま、まあ別に、あんた達が何しようと俺は止めねえけどよ。でもな、俺の幼馴染みの森崎明日香を盗撮してたら、今すぐ消せ。停学の方が幸せだと思うくらいボッコボコにしてやるぜ」
指の関節をポキポキと鳴らして、先輩だろうが関係ねえと睨みつけると、松崎はズボンのポケットから紙を取り出して、それを確認し始めた。
「森崎明日香……ふむ。A-14番だな。おい、A-14の写真は削除だ。可及的速やかに!」
……またわけのわかんねえ事を言い出したぞこいつは。
なんだよ、Aとか14よか。
てか、随分あっさり引き下がったな。
「……なるほど、Aというのは女子のランク、そして数字はそのランクの中で何番目というのを表しているんですね?」
「初日の生徒には種明かしはしないんだが……キミはなかなか鋭いね。正解だ」
もう、翔太もこいつらと同類に見えてきたぜ。
それに、この松崎のセリフは、近い将来どこかで聞きそうな気がする。
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