レンタル王子

5/16
120人が本棚に入れています
本棚に追加
/157ページ
 転校してきてすぐなので、もうやることは大方決まっていたから、大道具や小道具などの手伝いを、放課後にやるくらいしか手伝ってはいないけど……。  なかなかにリアリティがあって、大盛況になる予感はする。 「そっちは?」 「メイド・執事喫茶」 「……執事やるの?」    俺様の執事……執事になんてできるのか?と思いながらも、顔は綺麗だから女の子が群がっている様子が目に浮かんで、ちょっと悔しい。 「みんな二日間交代でやるんだよ!だから仕方なく、だ!」 「へ~」  ニヤニヤしていたら、大志がキッとこっちを見て言う。 「お前バカにしてんのか?」 「いや、別に」  執事ってよりは、お坊ちゃまって感じだなあと思いつつ、ちょっと文化祭が楽しみになった。 「休憩時間、開けとけよ」 「え?」 「俺が一緒にまわってやる」
/157ページ

最初のコメントを投稿しよう!