大切な人

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私が眠りについてから6時間は経っただろうか、電車の停止とともになる金属音が擦れた音で目が覚めた。 博士はすでに起きていたようで、私の顔を観察するように見ていたと思うが、私が起きたと感づくと何事もなかったかのように荷物を持って立ち上がり 「ほら、早くいかないとドアが閉まってしまうぞブラウン君」と言って電車から降りた。 私は急いで博士の後を追うように電車から降りた。 博士は私の様子を見て笑みがこぼれていた。 町は畑や木々に囲まれ涼しいと感じる風が私たちを包み込んだ。 もう少しこの感じを味わっていきたかったのだが、博士は私をせかすようにミシェルまでの道を案内させた。 ミシェルが住んでいるところまではそう遠くなかった。駅から歩いて15分と言ったところだ、ミシェルの家は木造で出来ていて自給自足しているように感じられる家に見えた。 玄関をノックすると中から若い女性の返事が聞こえた。 玄関から覗き込むように開けられるとそこにはミシェルがいた、昔とあまりにも顔立ちが変わっていなかったから私は内心驚いた。 向こうもすぐに私がブラウンだと分かったみたいで気持ちを表すかのように玄関が完全に開かれた。 私とミシェルが再会を喜んでいると、ミシェルが博士のことを聞いてきた。 「あら、ついにブラウンにも彼女ができたのね?」 すかさず私は否定しようとしたが博士が私の口を押えて、ミシェルに向かってこう言った。 「どうもはじめましてブラウン君がお世話になってます、私はチャーリーと申します、よろしくお願いしますね?ヒトモドキさん」
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