大切な人

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肉塊は博士を殺せると、殺さなければならないと決意を持った。 せっかく人の体になれる肉体を手に入れたのだ、ここでこいつを逃がすと後後私の正体をみんな知ってしまうだろう、それだけはさけねばならない。 そう思っていたのになぜか身体が震えていた まるで、人間が死に直面するかのような出来事にあったみたいに、身体が言うことを聞かなかった。 こいつはなんの変哲もないただの人間のはずだ 私が殺しても警察と親しくなれば捕まらずまた静かにすごせるはずなのだ。 肉塊は初めて人間に恐れを感じた得体のしれない異常な何かをチャーリー博士から感じ取った 逆らえない、まるで本能がそうささやいた。 弱肉強食の自然の摂理でいうなら目の前にいる者は頂点にたっているかのような、肉塊は選択肢を迫られた。 このまま奴等を逃がして周りの人から異常な扱いを受けるか このまま奴等を殺すかだった。 考え込んでいる肉塊にチャーリー博士はこう言った。 「もしこのまま私達と一緒に来れば、君の身の周りの矛盾は全て私がなんとかしよう、そのほうが君も得するだろ? もし出来なければ私を殺してもいいさ、約束しよう」 肉塊は驚いた この者は自分に不可能な約束を取り付けたのだ。 記憶の改ざんなんてでもしないかぎり肉塊の身の回りの矛盾は取り外せないからだ、しかも奴は出来なければ殺してもいいと言ってきた。 「いいでしょう、その話乗りました」 肉塊にとって好条件のやくそくだった。
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