普通

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アメリカのロンドン市街 ここは毎日事件が起きており、また毎日が非日常的なので 元からそんなに物騒なところだから、物騒な奴しか集まってこない しかし、「世界」というのは奇妙で複雑で不思議で意外でありえなくて面白くて怖くて悲しい物で楽しいものなのだ。 私は、この「世界」のことを研究しているチャーリー博士の助手をやっているブラウンという者であり、それ以下でもそれ以上でもない。 さてここでだが、自己紹介をしよう、私はさっきも言ったがブラウンだ、「普通」の人間だ、しかし普通すぎて普通ではない。 赤ん坊の頃から平均の身長と平均の体重でうまれ、そこからハイハイや立つこと言葉を覚えるのや母乳を飲む量、一日に泣いたり笑ったりするのだって全て平均的な値だったらしい。 ついでにいまも、呼吸する回数、一日に食べる量、身長、体重、テストの点数、体力テスト、睡眠時間、それぞれが平均的になってる 不思議なことに一般的な平均値がかわると、それに合わせるように私の「普通」もかわる。 私の人生は「普通」に「普通」だ、普通に生まれ普通に育てられ、普通に友達がいて、普通に恋愛もしたし、普通に失恋もした、普通に大学に行って、普通に学校生活を送っている。 でも、普通じゃないことがある。 それはチャーリー博士だ。 あの人は「異常」だ、「異常」の塊みたいなひとだ。 普通の人の私は彼に惹かれた、彼は唯一、私が「普通」じゃない「普通」に気付いてくれた。 ここからは、彼に会ったときからの、非日常で刺激的な出来事を話していくよ そのほうが、おもしろいだろ?
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