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コンコン
「お母さんよ。ドアを開けて」
ノック音のあとにお母さんを名乗る声が聞こえてきました。
「お母さんだ！！」
子ヤギたちは我先にとドアに向かって走り出し、最初に着いた子が開けました。
「おかえり母さーー…」
ドアの前に立っていたのはおおかみーーーのお面をつけたお母さんヤギでした。
「あんたたち！絶対にドアを開けちゃダメって言ったでしょう！」
「うわーん！ごめんよ母さん！」
子ヤギたちはびっくりして腰を抜かしてしまいました。
そんな子ヤギたちを見てお母さんは少し不安になりました。
「そんなんじゃもしおおかみが家に入ってきたらみんな食べられてしまうわ。戦えるように強くなりなさい！」
その日から特訓の鬼と化したお母さんヤギにしごかれた子ヤギたちはメキメキと強くなり、家の壁には霊長類最強の選手のポスターが貼られました。
「さぁ、もうちゃんとお留守番出来るわね。今日はちょっと遠くにお買い物にいくからよろしくね」
「はーい！！」
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