Ep.1 赤ずきん

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(しめしめ…気づいてないぞ。先回りしておいてよかった。ばあさんはいなかったけどな…) 赤ずきんはおおかみに気づく素振りを見せず話を続けています。 「やっぱり森の中で1人暮らしなんて危ないんじゃない?」 「そうだねぇ…」 「あら?おばあさん、そんなに耳が大きかった?」 布団からはみ出したおおかみの耳を見て赤ずきんはたずねました。 「大きくしたんだよ。お前の声がよく聞こえるようにね」 「そう…あれ、目も大きくなってる?」 「ああ、お前のことをよく見るためにね」 (いよいよ食べれるぞ。幼い子どものお肉は柔らかくて美味いんだろうなぁ…) 「まぁ、そうだったのね。あ、そうだ!おかゆ作ってあげる!」 「え、ええ!?」 「どうしたの?」 「いや、もう1つ聞くことが…あるかなーって…」 赤ずきんはキョトンとした顔でおおかみを見ます。 「何を聞くの?」 「あ、あぁ…いや、おかゆ作ってくれるか?」 「わかったわ。ゆっくり寝て待ってて」 (まぁ、焦ることはないか…。おかゆが出来たらおかずとして赤ずきんを食べよう)
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