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第2大陸では見た目、道化士のようなクリーチャーがいて、襲撃される恐れがある。
そのクリーチャーのせいで余所者には厳しく、また人同士の争いもある。
だがここのホームのような大きな建物があり、田畑など作ることも可能。
狭い大陸なので渡ってしまえば、1日で目的の場所に行けるだろうが、ここから第2大陸前の溝までは時間が掛かる。
人間だけならまだしも、荷物等を運んでとなれば、最低4日程必要となる。
人間が渡る方法はファルガーの能力か、アヤメの能力のどちらか。
ファルガーだと約6人ずつ。アヤメだと人の重さにより前後するが、約8人ずつ。
しかし荷物を渡らせるには、アヤメの能力の方が力を発揮する。
彼女だと一度に何個も大きい物といけるが、それに比例して能力を使う体力の疲弊は激しくなる。
ファルガーだと手に持てるだけとなるので、大きい物なら何度も往復しなければならない。
ここにやって来た時、一度はファルガーが言った内容もあった。でも敢えて丁寧に説明する。
簡潔に、それでいて要点を付いた話が終わった。
「ファルガー、ありがとう。よく分かったよ」
マルコがそう言うが、表情は渋い。
「……分かっていたことではありますが、やはり簡単なことじゃないですね」
ウーブァンは苦笑いをして、机の上の紙を見る。そこには最低限持って行く物がリストアップして書かれており、ふぅと息を吐いて睨めっこが始まった。
ヤンジが心配そうに隣を見る。アヤメ以外の視線を受けるマルコは、重い口を開いた。
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