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「……いや、勝手に燃えられても」
「とにかくこの敵は倒さなければならない」
「このままってわけにはいかないのはわかる」
「そうだ。そうして今度は正式に会敵同盟の人員として迎えるつもりだ」
「敵を倒すって、つまり治すってことだろ? そんなことができるのか」
「あーあ、いつの間にこの子はチャレンジ精神をなくしてしまったのかねえ、ガリさんよ」
「知るかっての。実際に元に戻せる当てはあるのか? チャレンジ精神でなんとかなるもんでもないだろ?」
「そうだそうだ」
僕は篝の意見に賛同した。
「当てならある」
自信に満ちたアシナガの態度にかすかに不審さを覚えながら続きをうながす。
「というと?」
「目の前に人の姿をとってふたつほどな」
「僕かよ!」「ワタシかよ!」
僕と篝がそろってほえてアシナガは笑う。
「なんというか、この子の敵はあなたがたの敵に近い気がするんだよな。だからこう……ずばーんとできるだろ?」
「できるかっての!!」
僕たちはまだ自分の敵も倒せていないのに何を言ってんだ。
「ま、がんばりなさい。おれは仕事に出かけなければならない。ネリーは学校だし、頼むぜガリさんよう」
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