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その子の髪は金色で、少しカールがかかっていた。前髪には可愛らしい猫のヘアピンを付けている。服装は不思議の国の少女が来ているようなドレスだった。実梨さんはその子の私服と思われる衣服を持っていた。
「ふっふーん。どうかね」
多分、この衣装は実梨さんの趣味だ。
「ぁ、ぅぅ……」
「えっと、実梨さん?この子は?」
「なんと今日から我が家の新たな家族! アーニャ・ミントちゃんだ! 改名したから姫島アーニャだ!」
「ア、アーニャです」
「金髪美少女だよーん! 我が家に花が咲いたわ!」
状況について行けず困ってしまうのだが……、初めから整理するとこうなる。お昼作ろうとした→実梨さん帰宅→金色の妖精出現→いきなり新しい家族宣言。
「え? 改名って……、一体なにが……」
「んー? そこは話すと長くなるから一先ず置いておいて……暑いから家に入ろうず」
「よ、よロシク
「ほらほら、返事返さないと。彼女恥ずかしがり屋だから早く着替えさせないとだよ」
「あ、あぁ、よろしく」
実梨さんに耳元で囁かれて気が付いたが、この子めっちゃ顔赤いな。てか着せたのあんたでしょうに。
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