これは……、まさか……っ!

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「あー、姫、じゃない蛍夜だ。蛍の夜で蛍夜。宜しく……、えっとアーニャちゃん」 握手位は分かるはずだと思い、手を出す……のだが。 「……」 「……」 「……」 「……what?」 「……」 「……」 首を傾げたまましばしの沈黙が場を制す。 「えっと……」 「……ミノリ! ミノリ! 今のはドンナ意味?」 あー、やっぱり知らないのか。外国の人は握手しないって本当なのかな。 「握手だね。えっとね?耳貸して、……で、……と……が、……手と手を……繋ぎ……するのよ」 あれ? 説明長すぎないですかね? 実梨さん。 「ニホンの文化なんデスね」 「……そうそうこれだよ。…握手握手……なんか、違うよ」 と何故かアーニャは俺の横に立つと俺の右手に指を絡めて来た、これは恋人繋ぎというものである。……柔らかい手だな。じゃねえ。 「アーニャちゃん、これ握手じゃない」 「え、えエ? でもミノリが教えてくれまシタ!」 「実梨さん……」 俺は両手をポケットに入れてカッコをつける。 「あっははは! 何かな蛍夜君! カッコなんか付けちゃって!」 「蕎麦のお供はとろろで良いですね?」 「蛍夜君ごーめんねえー!! ネバネバは嫌だぁ!」
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