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まったくこの人は良い歳して……。
「えっと、コレはマンザイ?」
「違うよ。それと、握手ってのはこうやるんだよ」
「ひゃっ……」
彼女の右手を握り上下に振る。柔らかい……無心無心。
「その、よろしく」
「ぁ……、よ、ヨロシクお願いシます! 蛍夜さん!」
「俺の事は蛍夜でいいよ。年は同じだから」
「は、ハイ!」
その後実梨さんとアーニャは脱衣所へと消えていった。
「ふぅ……、疲れた。」
さっさと料理にとりかかろう。今日は楓が卒業式の予行練習なので早く帰宅する。楓の分の昼も一緒に作ってしまおう。
「……そういや、アーニャは何が好きかな」
アーニャは普段何を食べるのだろうか? そんな事を考えていると実梨さんの声が聞こえる。
『千代葉くーん! バスタオルどこー?』
「……洗面台の上の棚ですよー」
『わかんないよー、取ってー』
……分かってる、罠だな。ここで俺がバスタオルを取りに入るために、脱衣所の仕切りを開けた瞬間にラッキースケベ発動、というオチだろうな。そこで俺はこう答える。
「悪い実梨さん、今手が離せない」
『もーしょうがないなぁ、あ、アーニャ結構大きいねぇ~』
『ひゃうっ!み、ミノリ!す、ストップ!ヒヤァー!」
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