第一章 サイレントポリス

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   らちがあきそうになかったので俺は玄関の外を確認してからドアを閉めた。  「……とりあえず上がっていいぞ」  「うん。お邪魔します」    順序が逆だ!  そして俺は得体の知れない少女を部屋に上げた。  「散らかってるけど気にするな」  「ん、大丈夫」  和室にメイドとはシュールな画だ。  俺は紙コップに自家製の麦茶を注ぎ小さなちゃぶ台に置いた。  少女は怪訝に紙コップを見てから手にとってくいっと一口。  俺も妙に乾く喉に麦茶を流し込む。  「さて、本題だが、お前は誰なんだ?」  「メイス。私の名前」  外国人? 確かにそんな顔立ちだが……。  俺は少女の顔をじっと見た。  ――ヤバい。まじ可愛い。
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