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私がかつていた世界
夕焼けは、いつまでも私たちを包み込んでいて
17時のチャイムが鳴っても
まだ外は明るくて
つい帰りが遅くなって
慌てて家に帰ると、夕ご飯のいい匂いと
お母さんの笑顔が出迎えてくれる
しばらくすると、仕事で疲れたお父さんが帰ってくる
「今日は何をして遊んだんだい?」
ロールキャベツをほおばりながら
あれこれ報告する準備万端の私
つましい幸せを貪っていた
静かで、いとおしい日々
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