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「何かを探せと?」
そうだ。老師は一つ頷く。
「神を探して欲しいのだ」
「神を?」
何を今更。そう思う。
「……四神だ。四つの神獣に仕える神を見つけて欲しい」
理解に苦しむ。
「見つけてどうしたいと仰る?」
「今一度、結界を張る」
「そんなことをしても、すぐに破られてしまいます」
万全に見えた状態の結界でもカンナの前では薄氷のような脆さだった。
「それでも、今はそれしか方法が浮かばぬのだ」
「方法? 一体何の!? 老師の仰りたいことが分かりかねます」
近くに来い。健は手招きをする。燿は健の横に移動する。
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