あーちゃん だいすき

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 敦子が家の玄関をあけると、ただ暗い部屋がまつだけだった。  なぜだか、いつもそばにいるそれの姿も見えなかった。  ただ、寒かった。  ただ、寒さで体の震えがとまらなかった。  敦子は、ぬれたまま玄関をあがった。  そして、その場に座りこんだ。  早く着替えないとカゼをひいてしまう。  そんなことは分かっているのだが、体が動かなかった。  その場で震えていた。  そして、その場に倒れこんだ。
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