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どのくらい時間がたったのだろう。
敦子は目をさました。
まわりは真っ暗だった。
頭がひどく痛んだ。
額に手をやると、ものすごい熱だった。
もう起きることもできなかった。
気がつくと、それがそばに立っていた。
おかっぱ頭に紺色の麻の着物を着た子ども。
細い目でじっと敦子を見ていた。
「あーちゃん。だいすき」
それは、敦子の携帯電話を持っていた。
「あーちゃん。だいすき」
それは、敦子の携帯電話を耳にあてた。
「ダメ」敦子はこころの中で叫んでいた。
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