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「ーーー~~~~~~っ!!」
「くっサクラっ……っ!」
全身に電気が走る
身体は弓なりにそり跳ねる
視界はチカチカと弾け、何も考える事が出来ない。
余りにも大きな快楽、今までの経験が一体何だったのかと思わせる程で。
未だ身体は自由が効かず時折跳ねる。
「ふっふっぁっ…はぁ…はぁっあ」
「はぁ…つっ
大丈夫か……?」
額や頬に口付けながら汗で張り付いた髪を指で弄びながら労ってくれるブレス。
これだけで、元婚約者とのモノがどれだけ身勝手なものだったかがわかる。
ただ、己の熱を出すためだけの行為。
此れ程気持ちのいい、心地よいモノとは知らなかった。
私との行為だったからあんなものだったのだろうか…
彼女との行為はこんな快感を共有していたのだろうか…。
「サクラ…?どうした?どこか痛いのか?嫌、だったか?」
「え……あっ…っ!?」
気がつけば先程とは違う涙が溢れていた。
「ちが…っ地球にいた頃の事っ…思い出して……だいじょ…」
大丈夫…
言い終わる前にまたも唇を塞がれる。
長い、優しい口付けにふわふわとした心地よさに、先程の暗い気持ちは消えていた。
「地球で、何があったのかは知っている。
でも、あの頃とはもう違うんだ。
俺が、全て忘れさせてやる。」
そして長い夜が始まった。
end
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