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がばりっ、と勢いよく起き上がり拳を振り上げる時雨くん。
待ってくれ。
待ってください。
ボフンっ、と布団が音をたてた。
しかし俺の左頬に絶対ヤバイ風がきた。
シュッていった。
シュッて変な音聞こえた。
「んじゃ、まぁとりあえずやろーぜ?」
ボキッボキと骨をならす時雨くん。
なにをやるつもりだ時雨くん。
ファイティングしませんよ?
悟の事務所的にちょっと許可できませんよ?
「やめて!やるならせめてその体をどけて!」
「あっははー、それなら自分で逃げればいいと思うよ?」
「それがっ!無理だから!ひぇぇ!やめてくれ!ファイティングはいくない!いくないよ時雨くん!」
「だめ。許せない。
俺は悟を許さないからとりあえず殴られたくなかったらせいぜい記憶を取り戻すことだね?
あ、でも通信簿がまさかのオールBのさとるんには無理かなぁ?」
人との約束は大切だ。
忘れるととんでもないことが待っている。
ズルい。やはり時雨くんはずるい。
なんだよ!お前だって約束破ってるくせに!
てかなんなんだよ
時雨くんとなんか約束したか俺。
あーしてそう。
付き合い長いから絶対なんかはしてる。
嫌だ。やな予感しかしない!!
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