984人が本棚に入れています
本棚に追加
/407ページ
『はっ。やっぱ単純な答えだ』
維哲は鼻で笑った。
「何!?」
『怒るな。戒斗のためにも、おまえはそのくらいでいいんだ。とりあえず、大まかなところだけは教えとく。あとはいずれ、戒斗が話すだろう』
そう云って維哲が語ったことは、叶多には大まかすぎてよく理解できていない。
よくわかっていない叶多が説明するとこんな感じだ。
特殊万世一系の一族の長、有吏という本家を軸に、そう多くないものの全国に散らばった分家。
八掟家も分家の一つだ。
何をやっているのかは教えてもらえなかったけれど、秘密裡にやっていることがあるらしく、いわゆる秘密結社のような一族。
八掟の役割はその名のとおり、八つの掟(オキテ)の番人。
その八つの掟というのが何を指すのかも維哲は教えてくれなかった。
最初のコメントを投稿しよう!