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美帆子には自信があった。
自分の笑顔や言葉から人を楽しく優しくさせる自信があった。
逆に言えばそれだけがセールスポイントであって、他には何ひとつ自信がない。
目は一重だし鼻も低い、子供を3人産んだせいか痩せていてもたるんだ身体。おまけにクセ毛で毎朝のアイロンには時間がかかりすぎる。
美帆子にしてみれば唯一の自信を跳ね返されたこの反応は気になって仕方がなく、この日から今中との距離を縮める事に思案を巡らせる。
『そんな時間はかからんかな。』
なぜかここも自信があった。
今、思い返してみても、その自信が何処からわいてきたのものか分からないけれど。
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