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事務所に入ると昨日はいなかった男性がいて、総支配人の中澤と話している。
『江沢さん、この人はね、料理長の今中さんと言います。見た目は怖いけど中身も怖いですから。』
『え。』
中澤としては本当に怖いこの存在を笑いで何とかしようとしてみたものの、もうどうにもならなかった、という感じ。
美帆子は苦笑いしながら挨拶をした。
『フロントに配属になりました。江沢です。よろしくお願いします。』
『あー、今中です。よろしく。』
目を細める事もせず、どうでもいいかというような目で挨拶を返される。
美帆子の笑顔につられない人間を久々に見て、美帆子はちょっと気分を害した。
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