9.

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ほどなくして本社からの聞き取りが入る事になった。みんな理由が分からないでいたが、決まった事には従わなければいけなかった。 一方では女将が江沢にキレたとか、一方では不満をためていた小笠が本社に申し立てをしただとか、いろんな噂が舞っていたけれど。 美帆子は疲れすぎてもうどうでも良くなっていたし、これから國見とどうするのかを決める時で頭はオーバーしていた。 『だからー、早く話そうって言ったじゃん。』 久々に聞く電話の低い声。 『今からちょっと出てきな。大事な話しだからね。』 断る雰囲気ではなかったし、私的な感情はまったく感じ取れなかったので、美帆子は深夜に身支度をした。
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