1人が本棚に入れています
本棚に追加
あれから、何年たったんだろう。
僕は、最愛の人を亡くした。
ある日の夕方。
お墓の前で手を合わせ、君にいろんなことを語りかける。
聞いちゃいないんだろうけど、それでも、伝えたくて。
いつもなら、それで終わりだったはずだ。
でも今日は違った。
一通の手紙に気がついたんだ。
小さな隙間に、隠れるように置いてあった。
誰かの忘れ物か、故意に此処へ置いていったのか。手にとって確かめる。
表には僕の名前と、裏には、君の名前。
もしかして、僕の思いは通じてたのか、それとも誰かのイタズラなのか。
どちらでもいい。僕は慌てて手紙の封を切った。
最初のコメントを投稿しよう!