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Sさんの試合を見ていて、気になった場面があった。
しかし、これは実際に自分の闘い方を通してでないと伝わらないと思った。
口で言うだけでは、「元プロかなんか知らんけど、お前はどやねん!」って、思われると感じたからだ。
最初は3週間後という話だったけれど、Sさんの肋骨の具合が芳しくなかった。
なので、どうせやるなら完全な状態でやりたかったので、この日になった。
私の闘う姿を見て、何か感じてくれたらと息子も連れて行った。
体育館みたいな作りのワンフロアを借りて、週に1度、元プロキックボクサー2人の指導で練習していた。
「あーあのボクサーの方ですか!」
私が挨拶に行くと、代表者だと思われる方が、にこやかに挨拶してくれた。
Sさんが、私との経緯を話していたらしい。
この方は、本場タイのムエタイのレフリーの資格も有している方だった。
フロアには、10人程が集まっていた。
Sさんの甥っ子の小学6年生の女の子と中学1年の男の子、面構えのいい若者数人、主婦っぽい女性など様々だった。
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