第1章 愛すべきキャラクターのKさん

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顔の雰囲気が変わっていた。 明らかに普通の痩せ方ではなかった。 「え・・・Kさん、痩せましたね・・・。」 少々の変化だったら、別に触れなかったけれど、触れなかったら逆におかしいくらい、激ヤセしていた。 「ちょっと大病患ってな・・・。入院しとったんや。」 Kさんは笑いながらそう言った。 「あ、そうだったんですか・・・。」 私は、それ以上聞けなかった。 「あ、Kさん、今日は久しぶりに私が担当します!」 「え~久しぶりに来たのに、エレジーさんか~。お、Oちゃん!久しぶりやな~!」 私の次の順番だった、女性スタッフのOさんにKさんが声をかけた。 Oさんは、Kさんお気に入りのスタッフだった。 「Kさん、Oさん空いてるんで指名したらどうですか?」 私がKさんに気を使って、言ってみた。 「いや、俺は指名はしないって、前言ったろ。エレジーさんでエエんや。最後にエレジーさんに当たってよかったよ。」 「え、最後?え、どういうことですか・・・?」 私はKさんの言っている意味が理解できなかった。
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