17人が本棚に入れています
本棚に追加
本殿・・・
「さぁ、何処からでもかかってきなさい。あなた達相手に時間を割いていられる程、暇じゃないの。」
「フランさん。聖を足止めするのを手伝ってくれませんか?夜見さんは聖と戦うことに対し、表情に出さずとも動揺しています。私個人としても彼女を聖とは戦わせたくありません。しかし、私一人では聖を足止めすることができません。二人係りでも難しいかもしれませんが・・・お願いします・・・」
「一輪さんの気持ちは私も同じです。聖さんがどれ程、強いのかはまだわかりませんが・・・やってみましょう・・・」
「・・・私がおまえに勝ったら・・・全部、元に戻してもらうぞ・・・」
「えぇ、良いわよ。どうやったって私には勝てないでしょうけど・・・」
(・・・こいつの気配、なんか変だ・・・人間なのは確かだけど、微かに妖怪の気配もあるな・・・いつもなら勘で相手の実力がある程度、わかるけど・・・底がみえないな・・・)
「でも、今は・・・とにかくやるしかない!!妖術、壱の型、“鬼火”!!」
ボォォォッ!!
夜見はそう言いながら、影アリスに向けて、“鬼火”を放ち、命中させる。
「未熟な妖術ね。避けるまでもないわ・・・あなたの“力”はまだこんなもんじゃないでしょ?・・・せめて、私をこの場から一歩でも動かしてみせなさい・・・」
が、そう言う影アリスは全くの無傷だった。
最初のコメントを投稿しよう!