影アリスの正体

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本殿・・・ 「さぁ、何処からでもかかってきなさい。あなた達相手に時間を割いていられる程、暇じゃないの。」 「フランさん。聖を足止めするのを手伝ってくれませんか?夜見さんは聖と戦うことに対し、表情に出さずとも動揺しています。私個人としても彼女を聖とは戦わせたくありません。しかし、私一人では聖を足止めすることができません。二人係りでも難しいかもしれませんが・・・お願いします・・・」 「一輪さんの気持ちは私も同じです。聖さんがどれ程、強いのかはまだわかりませんが・・・やってみましょう・・・」 「・・・私がおまえに勝ったら・・・全部、元に戻してもらうぞ・・・」 「えぇ、良いわよ。どうやったって私には勝てないでしょうけど・・・」 (・・・こいつの気配、なんか変だ・・・人間なのは確かだけど、微かに妖怪の気配もあるな・・・いつもなら勘で相手の実力がある程度、わかるけど・・・底がみえないな・・・) 「でも、今は・・・とにかくやるしかない!!妖術、壱の型、“鬼火”!!」 ボォォォッ!! 夜見はそう言いながら、影アリスに向けて、“鬼火”を放ち、命中させる。 「未熟な妖術ね。避けるまでもないわ・・・あなたの“力”はまだこんなもんじゃないでしょ?・・・せめて、私をこの場から一歩でも動かしてみせなさい・・・」 が、そう言う影アリスは全くの無傷だった。
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