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「ジャクヤ、きみに頼む。きみの魔眼をフルにつかって、敵からうちの指揮官を見えにくくしてくれ」
ジャクヤの銀を練りこんだ瞳が夜の演習場で光った。
「了解。できることはやる。明日、不二宮(ふじのみや)の街でハンバーガーでもくいたいからな」
ソウヤがぼそりといった。
「おれたちはどうなる?」
「迷ってる。おとりになって、偽の本陣をつくるか。地形の利を生かして、ゲリラ戦にもちこむか。どうかな、サイコ」
ここまでのところ、ジョージは指揮官に決定を任せていなかった。わずかでも作戦の決断に巻きこめば、責任感のもちかたが変わってくる。
ジョージの頭のなかではどちらの作戦でも展開できるアイディアがあるのだろう。さすがに東島(とうとう)進駐官養成高校でトップだったことはある。サイコが腕組みをしていった。
「王将を逃がすというのが作戦の核なら、偽の本陣をつくって敵の戦力を集中させたほうが効果的だろう」
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