第1章『悪のロボット軍団、始動?』

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【…ご主人様のお察しの通り、  我々はこの世界の広義に基づいて言うならば、所謂『悪の秘密結社』に分類される組織であります。】 「………やっぱりか」  申し訳なさそうにうなだれるヘルメイス。  そりゃああの爺さん、明らかにカタギの人間ではなかったし、1つ目や骸骨頭のロボットが正義の味方ってのもそうそうないだろう。…全くないとは言わんが。  今、俺がいるこの施設も、とある無人島の一角を開発して作り上げた秘密基地のひとつであり、世間一般には公表されていないのだとか。まぁ公表されてたら秘密じゃないよね。 「…で、お前らの目的は?やっぱ世界征服なの?」 【いいえ。我々の目的を説明するには、まず、我等メタノイドやメタルビーストの産みの親、地獄博士の過去について語る必要があります。】  あの地獄博士、元ロボット工学の権威というのは本当の話なんだそうで、  そもそも博士がいなければこの世界のロボット開発技術もここまで発展することは無かったらしい。  この組織の活動資金も、博士が生み出した技術や発明による莫大な特許料が大部分を占めているのだとか。  現代史の教科書にも名前が残っている、ロボット工学界の三本指に入るといわれる偉人…だそうな。  ちなみに、まだ表社会で活躍してた頃の服装は普通に白衣だったとの事。…髪型と肌の色は今のままだったって事か?  で、なんでそんな偉人が悪の組織を率いているのかというと、  それはひとえに博士が学生時代から目の敵にしてきた、先程の三本指の1本目に数えられる、終生のライバルが原因なのだという。
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