第1章『悪のロボット軍団、始動?』

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 その博士の名は、 『大文字 源太郎(ダイモンジ ゲンタロウ)』。  常に地獄博士と肩を並べる、天才中の天才。  ただ、それこそこの二人に匹敵する頭脳の持ち主でなければ、その真価を見出すことが出来ない複雑な発明を生み出す地獄博士と比べ、  大文字博士はあくまで基本に忠実、簡単明瞭な仕組みの大衆向けの発明に没頭してきたという。  個々の実力でいえばほぼ互角であるものの、その大衆性という点に置いて、地獄博士は常に2番手に甘んじざるを得なかったのだ。  それによってプライドを深く傷つけられた地獄博士は、躍起になって大文字博士に勝る大発明をしようと試みるが、  その都度、大文字博士が当てつけの如く同種の発明を発表するといういたちごっこを繰り広げたらしい。  天才は着眼点が似るということだろうか……  そして、遂に大文字博士は己の持つ技術のみで一体のスーパーロボットの開発に成功する。  それが、地獄博士やヘルメイス達の宿敵、『グライガーX』である。  全長25m、体重1200トンの輝く巨体。  その存在は、地獄博士に自分独自の巨大ロボット開発を決意させるに十分であった。
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