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昼休み。落ち着いて、今朝のやり取りを思いかえす。
確か、誕生日のプレゼントをしたいと言い出して、いや、言い出したのはもっと前からだったが、断ったはずなのに、何度も問いかけてくるから面倒になっていた。
態度が悪かったのは認めるけど、誕生日プレゼントなんて今さらもらっても嬉しいとは思わないだろう。
それを言っただけなのに、将志は機嫌を悪くしてしまった。
まさか、家出をされてしまうとは。
(一緒に暮らしてくれてるだけでもすでにプレゼントなんだから、改めて誕生日プレゼントなんていらないよ)
「……はあ」
自分の気持ちさえ伝えられないで国語教師だなんて、笑える。
思いついた文章を、メールに打ち込んで送ってみた。
(それならもっと早く言え!!)
即、返信が来た。
……まあそうなんだけど。
言ってたつもりになっていた。
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