第十七章 お人好し (2)

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「セリ、ちょっと話そっか」 大石先輩がそう言ってきたとき、喧嘩から5日が経っていた。 以前大石先輩と話した公園で、今日も同じベンチに並んで座った。 「今度はどんな理由で怒らせたんだ?」 「え?」 「とぼけてもダメだから。 高野はイライラしてるし、お前は切なげにアイツを見てるし。 この間のキスが関係してんの?」 「……大石先輩には、本当に敵わないっスね」 大石先輩の直球で来るところ。 苦手なときも多いけど、こうやって俺達の事気にしてくれて。 やっぱり頼りになる先輩だ。 「先輩」「ん?」 「俺達が………… やっぱ何でもないっス」 「……付き合ってんだろ?お前ら」 驚きに声も出なかった。 「見てれば分かるよ」
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