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「セリ、ちょっと話そっか」
大石先輩がそう言ってきたとき、喧嘩から5日が経っていた。
以前大石先輩と話した公園で、今日も同じベンチに並んで座った。
「今度はどんな理由で怒らせたんだ?」
「え?」
「とぼけてもダメだから。
高野はイライラしてるし、お前は切なげにアイツを見てるし。
この間のキスが関係してんの?」
「……大石先輩には、本当に敵わないっスね」
大石先輩の直球で来るところ。
苦手なときも多いけど、こうやって俺達の事気にしてくれて。
やっぱり頼りになる先輩だ。
「先輩」「ん?」
「俺達が…………
やっぱ何でもないっス」
「……付き合ってんだろ?お前ら」
驚きに声も出なかった。
「見てれば分かるよ」
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