第十七章 お人好し (2)

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「そんな気にする事、ないと思うよ」 「え?」 「確かにセリは見た目、可愛いんだよ。それはご両親から受け継いだものだし。自慢してもいいんじゃない? ま、キスはちょっとやり過ぎだけど」 「…………」 「無防備ってのも、セリの魅力だと思えばさ。後はどうかわすかだけだろ?」 「あ……」 「守ってあげたいのはさ……相手の事が大切だと思えば自然な事なんじゃない? セリだって高野になんかあったら、守ってあげたいって思うだろ?」 大石先輩の言葉が胸に響く。 「そこに頼りないとか、そんな気持ちはないだろ?対等とかそんなんじゃなく、もっと純粋な相手を思いやる心だろ?」 「……先輩、ありがとう」 「お礼はいいから、早く仲直りしろよ」 先輩の言葉に笑顔になれた。
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