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「じゃあ準備は終了ということで」
大石先輩の言葉に一度コートから出て、ベンチで高野先輩が来るのを待つ。
やがて「こんにちはー」っていう挨拶に「ちわーす」って返しながら先輩が歩いてきた。
先輩は俺が挨拶しても、普通に挨拶を返して、そのまま通り過ぎていく。
そして大石先輩と笑いながら雑談を始めた。
どうしよう……
でも大石先輩が側にいれば、先輩が無視しようとしたら、なんか言ってくれるかも……
よし!
「高野先輩」
「……なに?」
「お話し中すみません。
今日部活の後、話したいことが」
あるんですと言おうとした時だ
「祐也センパーイ!」
誰の事を言っているのか分からず、周囲がシーンと静まった。
「祐也センパーイ。具合悪そうだったので、保健室から頭痛薬もらってきましたー!」
声の先には笑顔で、薬を振っている山本が立っていた。
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