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コートの片付けが終わり、倉庫の鍵を閉めた。
「ハア。漸く罰が終わったな」
大石先輩の言葉に、みんな笑顔になった。
「じゃあ一年で、鍵返してきて。
俺とセリは帰るから」
「お疲れ様ー」「お疲れ様でしたー」
「高野のこと……」
別れ際に大石先輩が言った。
「時間がかかるかもな」
「…………」
「なあセリ」
「……はい?」
「高野の言葉に付け足したいんだけど」
「え?」
「お前は無防備、無自覚。それに加えてお人好しだ」
「は?」
「優しさも使い方を間違えると、後悔することになるよ」
その日、夜遅くメールが届いた。
ただ一行だけ
「お前と話すことは無いから」
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