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「こんにちはー」
「こんちはー」
部活に行くと、一、二年がヒソヒソやっている。
……昨日の?
いや山本との事は先輩以外知らないだろうし。
先輩はああいうの、絶対に口外しないから……
「セリ、ちょっとちょっと」佐藤が手招きしてきた。
「お前さ、高野先輩に彼女いたの知ってた?」
「え?」
何? それ?
「……知らない」
「昨日の夜、駅近くの公園でキスしてんの、一年の女子が見たんだって」
……キスって
「……石川さんと?」
俺は動揺しているのを悟られないよう、平静を装って聞いた。
「それが違うんですって。
そいつも高野先輩のファンだから、石川さんだったらすぐ分かるって」
「もっと大人っぽくて、綺麗な人だったらしいですよ」
やや興奮ぎみに一年が答える。
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