第六章 高野先輩の恋愛事情

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「俺、振られちゃったんですよ」 驚いている俺たちに、爽やかな笑顔で言う。 「何で? 彼女お前一筋って感じだったじゃん」 「部長、見たことあるんですか?」 つい口を挟んでしまった。だって気になるだろ? イケメン、モテモテの先輩の彼女とってどんな人か。 「ああ。スゴく可愛い子で試合を見に来たこともあったよな」 「今テニスが楽しくて。デートより練習優先させてたら、寂しいって」 「お前、デートくらいしてあげたらいいじゃん」 「やー、やっぱり打ち込みたい時ってあるじゃないですか?そしたら付き合えないって」 「そっかー。ま、お前はモテるから。すぐに彼女出来んだろ」 ウンウン頷く俺と洋輔。 でも先輩は 「今は要らないっすよ。セリをからかっている方が楽しいんで」 って笑いながら俺を見たんだ。
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