第七章 夏休み (1)

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「見ろ、あの刀と鎧。昔の人はあんな重そうなの着て、刀を振り回してたんだな」 「そうッスね」 「城主から貰った掛軸だって」 「そうッスね」 先輩には悪いが、本当にこういうとこ興味ないんだよな。 早く帰りてー。 「お前ってホントに」クスッて笑って先輩が言う。 「早く帰りたいって、顔に出てるぞ」 「や、そんな事ないですよ。勉強になるなー。なんて」 「安心しろ。今日の本当の目的はここじゃないから」 「え?」 時間を確認して先輩は言った。 「よし、そろそろ出よっか」
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